レーヨンについて

レーヨンと聞くとつい、身を引いてしまうのは、年齢のせいでしょうかとよくお客様から言われます。確かに、レーヨンとかスフ(ステープルファイバーでしたっけ)という名前を聞くと、悪いイメージしか浮かばない年代の方も多いかと思います。それもそのはず、ずいぶん以前のレーヨンは粗悪で、よく縮んだり、しわくちゃになったり、色落ちしたりと散々だったらしい。(戦後すぐとか本当に6、70年以上も前の話で、綿製品が少ない上、高価だったので、その代用にされていたころのことですが、、もちろん私もあまり知りません。)でも、今のレーヨンは、その頃とは、まるでイメージの違うものに変身してます。

レーヨンは化学繊維ですが、綿や麻などと同じ、セルロース(植物繊維)からできていますので、天然繊維とよく似た性質をもちます。

長所

    1. 吸湿性 放湿性にすぐれる。(化学繊維の中で一番)
    2. 独特の光沢があり、ドレープ性に優れる
    3. 染色性がよく、深みのある色が表現できる。
    4. 他の繊維ともよくなじみ、混紡、交織(2種類以上異なる糸を使用して織ること)などに最適。
    5. 高温に耐える。

短所

    • 綿、絹などにくらべると強度に劣る。
      (濡れたとき、綿はその強度が10~15%アップするが、レーヨンは逆に乾燥時の50~60%もダウンしてしまう。)
    • 摩擦に弱い。
    • コシやハリがなく、、しわになりやすい。

そんなわけで、具体的には、レーヨン混だと、発色性がよくて、綿などに比べると、色合いがまるで、きれい。そして、柔らかいドレープ性が発揮されます。
最近では、麻との混紡でプリントしたものが、アウトレットファブリックスでは、毎夏のシーズンにベストセラーを続けています。