ジーンズのインディゴと日本の藍は同じもの?

長い間の疑問が解明されました。日ごろインディゴも藍染めもよく使っているのですが、どんなに違うのだろうと疑問に思っていました。ある日、見つけた本にその答えがありました。出石尚三(いずいし しょうぞう)著「完本 ブリージーンズ」という本です。
ものすごく、詳しく書かれてますが、詳しく紹介すると大変なので、ごくごく簡単に説明します。

結論から言うと、同じみたいです。植物の葉の絞り汁で糸を染めるということは、歴史的にもずいぶん以前から行われていました。
インディゴブルーに染める植物こそ、大きくわけて、「インド藍」と「ホソバタイセイ」そして、「ホソバタイセイ」の方は英語では、「ウォード」別名「エゾタイセイ」といって、北海道の一部に自生してるそうです。

原産は中国およびアフガニスタンらしいが、かなり古くから、ヨーロッパに広まっていたということです。
日本には、「出藍の誉れ」(青は藍より出でて藍より青し) 「紺屋の白袴」(他人のためばかり忙しくして、自分のことをする暇のないこと)「紺屋のあさって」(紺屋は仕事が天候に支配されるため、染物の仕上げが遅れがちで、客の催促に対して あさってと言いぬけて、あてにならないこと)などの言葉がありますが、ヨーロッパにも同じ様な言葉がインディゴに関して残っているみたいです。
ちなみに 紺屋は「こうや」と読むのが正しくて、藍染め専門店のことをさしています。

さてさて、インド藍とタイセイという植物から染められる糸は、いずれにし手も、手間暇かかりすぎで高価なものになってしまいます。
そこで登場したのが、合成インディゴと呼ばれるもので、1878年にドイツのバイエルがインディゴ染料の化学的、工業的な製法を完成したということです。
以後、高級品には、天然インディゴが、大量生産には合成インディゴが使われる様になったということです。
なるほど、納得ですね。